スギ花粉症に対する舌下免疫療法(減感作療法) シダキュアについて
スギ花粉症を治しましょう
スギ花粉症の根本的な治療になりえる、減感作療法を当院で開始しました。
また、舌下免疫療法は当院で行っているオンライン診療との相性が良い治療です。一回、対面診療を行えば、そのあとはオンライン診療で処方できますので、是非とも気軽に相談してみて下さい。
舌下免疫療法とは?
アレルギーの原因物質(アレルゲン)を少しずつ体内に吸収させることで、アレルギー反応を弱めていく治療法です。
シダキュアとは?
シダキュアは、スギ花粉症のアレルゲン免疫療法のお薬で、スギ花粉を原料とするエキスから作られています。
少量から服用することによって体を慣らし、スギ花粉によるアレルギー症状(スギ花粉症症状)を和らげます。
服用開始前に、スギ花粉症の確定診断が必要です。
アレルギー症状の有無にかかわらず、毎日、長期間にわたり継続して服用する必要があります。
治療開始時期は?
シダキュアの治療開始に適した時期は、スギ花粉飛散期間以外の時期です。
スギ花粉症の「アレルゲン」は「スギ花粉」であり、花粉が飛んでいる時期はアレルゲンに対する体の反応性が過敏になっています。
その為、スギ花粉が飛んでいない時期に治療を開始します。当院では5月の連休明けから処方を開始しています。
治療開始までの流れ
スギ花粉症である事の確定診断を血液検査で行います。過去の血液検査結果などあれば、それをもとに診断を行うこともあります。結果が判明したら治療を開始します。
初回の処方の際は、内服後にアレルギー反応の有無を確認しますので近隣の薬局でシダキュアを処方してもらった後、一度、当院へ戻ってきていただきます。
当院で、舌下に投与していただき、アレルギー反応が起きないかチェックしますので、診察室で5分待機、そのあと待合室で30分待機していただきます。
問題なければ、帰宅していただいて結構です。
服用スケジュール
最初の1週間は2,000JAU錠(黄緑色のラベル)を、
2週目以降は5,000JAU錠(青色のラベル)を服用します。
※初回の服用は、スギ花粉が飛散していない時期に、医師の監修のもと行う必要があります。
服用手順
1日1回 1錠
1. ミシン目にそって、しっかりと折り曲げ、切り離してください。
2. うら面の「はがす」部分からはがしてください。お薬がやわらかく、割れることがあるため、シートをはがさずに押し出さないでください。
3. 爪を立てずに指の腹で下から押して、お薬を取り出してください。欠けたり割れたりした場合、それらも一緒に服用してください。
4. 舌の下にお薬を置き、1分間保持した後、飲み込んでください。舌の下に置くとすぐ唾液で溶けてなくなりますが、唾液はすぐに飲み込まず、1分間舌の下に保持してください。
5. その後5分間は、うがいや飲食をしないでください。
服用上の注意点
服用前、及び服用後2時間
激しい運動、アルコール摂取、入浴などは避けてください。
服用後2時間以降にこれらを行う場合にもアナフィラキシー等の副作用の発現に注意してください。
服用を中止・再開するとき
■服用を中止する場合、自己判断で中止せず、必ず医師に相談してください。
■服用を長期に中断した後再開する場合、必ず医師に相談してください。
服用を正しくできなかったとき
■誤って多く服用してしまったとき
・直ちに吐き出し、うがいをしてください。
・翌日、改めて前日の用量を服用してください。
■1分間保持せず、飲み込んでしまったとき
・その日は再度服用しないでください
・翌日、改めて前日の用量を服用してください
■服用し忘れたとき
・その日のうちに気がついた場合、その日の用量を服用してください。
・翌日に気がついた場合、前日の用量を服用してください。
・服用したか不確かな場合、その日は服用しないでください。
服用後特に注意してほしいこと
シダキュアの服用後、次のような副作用が現れるおそれがあります。
服用後少なくとも30分間、
服用開始初期、
スギ花粉が飛散している時期
は、特に注意してください。
主な副作用
・口の中の浮腫、かゆみ、不快感
・喉の刺激感、不快感
・耳のかゆみ など
重大な副作用
・ショック
・アナフィラキシー
※医薬品などに対する急性の過敏反応により、医薬品投与後多くの場合30分以内で、蕁麻疹などの皮膚症状や、腹痛や嘔吐などの消化器症状、息苦しさなどの呼吸器症状、突然のショック症状(蒼白、意識の混濁)がみられる
水道橋駅前こばやし皮フ科形成外科
院長 小林光