首のぽつぽつ(軟性線維腫、アクロコルドン)は炭酸ガスレーザーで治療可能です
2023.09.30
一般的にイボ(尋常性疣贅・じんじょうせいゆうぜい)、水イボ(伝染性軟属腫・でんせんせいなんぞくしゅ)と呼ばれるものはウイルス性ですが、首にポツポツと大量にできるのはアクロコルドンやスキンタッグといわれる軟性線維腫(なんせいせんいしゅ)で、ウイルス性ではありません。
摩擦が多い部位にできやすく、首や脇に多発します。また、胸や背中など体幹や鼠経部にできるものもあります。首や脇にできる軟性線維腫は直径が2、3㎜程度で茶色や黒色っぽいイボ状です。体幹にできるものは首のものよりも大きく、直径が数㎜から1㎝程度で表面がシワシワしています。40代以上の女性に多く、老化も原因の一つです。痛みやかゆみなどの症状はなく悪性にはなりません。だんだん増えて、見た目にも気になるようになれば治療します。
治療法は、小さなハサミでの切除、液体窒素で凍結することによっても取ることができますが、液体窒素だと周囲の皮膚まで凍結させてしまい、黒い色素沈着が残ったりしますので当院では炭酸ガスレーザーによる治療をお勧めしています。
炭酸ガスレーザーは非常に限局した強い熱的効果を生じるため、周辺組織の壊死が最小限のシャープな切開が可能になります。また、短パルス幅で照射することによりターゲットに吸収された熱が周囲の組織に拡散しないので、ターゲットとする組織の周囲への熱損傷が少ないです。数が多い、なるべく色素沈着・瘢痕を残したくない場合には炭酸ガスレーザーによる治療を当院ではお勧めしています。
まずは当院を受診して、ほかのイボと鑑別診断を受け、治療法を相談してください。